日本ラジオ博物館
Japan Radio Museum

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プラスチックラジオの普及

 - 1960-65 (昭和35-40年) -


Contents

解説

ラジオ展示室

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解説

真空管ラジオの最後の時代である1960年代前半の商品構成を見ると、トランジスタラジオの種類が増え、据え置き型の真空管ラジオはプラスチック製の小型セットが主流となった。オーディオ機器的な要素を持つ大型のハイファイ型ラジオは1963年頃になると小型ステレオの普及により、あまり見られなくなってくる。

注)ここでは軟質プラスチックのキャビネットを採用したトランスレス5球スーパーを便宜上「プラスチックラジオ」と呼ぶ。一般的な用語ではない。

化学工業、成形技術の発展によりプラスチックキャビネットは品質が向上し、低コストになった。また、トランスレス用mT管の普及により、小型セットの回路構成は短波付きmT管トランスレス5球スーパーとなった。特徴は以下のとおりである

真空管の配列は大半が12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4である。旧式の12BD6, 12AT6, 35C5は使われなくなってきている。
マジックアイを備えるものは整流管に19A3を使用するが、小型の製品にはマジックアイ付きは少ない。
回路構成はどのメーカーのものでもほとんど同じでキャビネットのデザイン以外特に個性はない。
トランジスタラジオの技術を応用してバーアンテナやプリント基板を使用したものもある。
サイズは、10cm程度のスピーカを備えた幅30cm程度の小型のものが大半で、大型のモデルは見られなくなっている。

当初は短波と中波の2バンドオールウェーブが主流だったが、1963年頃にはFM付きの3バンドのモデルが増え、最後は短波が落とされて現在でも良く見られるAM-FMのモデルと廉価なAMのみのモデル構成となった。FM付のモデルには検波、電源整流などに半導体ダイオードを使用することが多くなった。

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参考

<物価の目安>

1960年(昭和35年)頃
小学校教員の初任給10,000円
鉛筆1本10円、電球(60W)1個65円、もりそば1杯40円

対ドルレート 1ドル=360円

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ラジオ展示室

ここでは国産プラスチックラジオを、当館の所蔵品からメーカー別に紹介します。
特に記述が無い場合、方式はトランスレス、BC: 535-1605kc, SW: 3.8-12Mc, FM: 76-90Mcです。


ナショナル製品 松下電器産業(株)

  AM-380型 2バンド5球スーパー 1959年

  AM-390 "カップル" 2スピーカー2バンド5球スーパー 1959年 9,950円

  AM-390GE型 2スピーカー2バンド5球スーパー 1960-61年 10,500円

  DX-475型 2バンド5球スーパー 1960年 6,200円

  DX-480型 2バンド5球スーパー 1960-61年 5,950円 (NEW)

  PANASONIC MODEL 748 輸出用AM-FM5球スーパー 1963年頃 (NEW)

  DX-485型 2バンド5球スーパー 1960年 7,000円

  DX-365型 2バンド5球スーパー 1960年 8,000円

  DX-410型 5球スーパー 1960年 4,980円

  DU-401A型 5球スーパー(輸出用) 1960年

  GX-430型 2バンド5球スーパー 1961-62年 7,750円

  GX-230型 2バンド5球スーパー 1962年

  RE-124型 5球スーパー 1964年

  RE-750D型 FM-AM 5球スーパー 1964-67年 9,800円


シャープ製品 早川電機工業(株)

  UC-102型 2バンド5球スーパー 1962年頃

  UK-70型 2バンド5球スーパー 1963年


東芝製品 東京芝浦電気(株)

  「かなりやZS」 2バンド5球スーパー 1961年 6,200円 (加筆訂正)

  5YC-491型「かなりやKS」 2バンド5球スーパー 1960年 5,500円

  5YC426型「かなりやGS」 2バンド5球スーパー 1961年頃

  5YC-608型「かなりやQ」  2バンド5球スーパー 1962年 5,300円

  5YC-556型「かなりやPS」 2バンド5球スーパー 1962年 6,300円

  7FM-10型  FM付7球3バンドスーパー 1962-63年 14,800円


ゼネラル製品  八欧電機(株)

  MB201L/R型 ステレオ用5球スーパー 1962年頃

  5MA-826型 2スピーカ・2バンドハイファイ5球スーパー 1962年

  6MA246型 2スピーカ・2バンドハイファイ5球スーパー 1963年頃


サンヨー製品  三洋電機(株)

  SF-21型 2バンド5球スーパー 1960年 5,700円

  SF-41型  2バンド5球スーパー 1962年 7,300円


ビクター製品  日本ビクター(株)

  5A-2206AB型 2バンドトランスレス5球スーパー 1960年 7,100円

  5A-245 SCHOOL RADIO 2バンド5球スーパー 1965年


コロムビア製品 日本コロムビア(株)

  型番不明 2バンド5球スーパー 1962年頃


日立製品    (株)日立製作所

  S-541型 2バンド5球スーパー 1965年頃


三菱製品    三菱電機(株)

  6P-616型 FM付6球3バンドスーパー 1963年


オンキョー製品  大阪音響(株)

  OS-195型 2バンド5球スーパー 1966-67年 5,800円


富士電機製品  富士電機製造(株)

  TRV-352型 FM付3バンド6球スーパー 1963年頃


その他のメーカー

  ECHO 5球スーパー メーカ不明 1961-64年頃

  President 5球スーパー メーカ不明 1964年頃 


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ナショナル製品 松下電器産業(株)


AM-380型 2バンド5球スーパー 1959年 9,980円

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 19A3 12ZE8 3 X 10" Oval Cone Permanent Dynamic Speaker (National Model E-1011SA)

スペースが限られるテレビ用に開発された3X10インチの楕円コーンスピーカを採用した中型セット。細長いスピーカを生かして背が低いデザインを実現している。

(所蔵No.m11041) 須坂市 伊藤様寄贈

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AM-390型 "カップル" 2スピーカー2バンド5球スーパー 1959年 9,950円

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 19A3 12ZE8 2X 12cm Permanent Dynamic Speaker (National Model P-5143)

ステレオの流行に合わせて、モノラルながらスピーカを左右に2個配置したデザインのセットが流行する先駆けとなったセット。皇太子御成婚に合わせて発売された、あやかり商品の一つで、2スピーカにかけて「カップル」と命名された。マジックアイが付いた大きめのキャビネットを使いながら、1万円を切る、若い新婚家庭でも買いやすい価格設定となっていた。これ以降、2スピーカのプラスチックラジオが流行した。本機は翌60年にはAM-390G型にモデルチェンジされた。

(所蔵No.11919)

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AM-390GE型 2スピーカー2バンド5球スーパー 1960-61年 10,500円 

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 19A3 12ZE8 2X 12cm Permanent Dynamic Speaker (National Model P-5143)

AM-390型をマイナーチェンジしたモデル。キャビネットは全面的に変更されているが、中身は同じである。微妙にデザインが異なるAM-390G(9,950円)が基本モデルで、この末尾に"E"が付くモデルは月賦販売用に用意されたもの。プラスチックラジオとしては大型で上級のモデルである。

(所蔵No.11072)

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DX-475型 2バンド5球スーパー 1960-61年 6,200円

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 35W4、10cm Permanent Dynamic Speaker

低価格の2バンド5球スーパー。ごく標準的な構成で、低価格の製品のため、垂直型のシャーシが採用されている。同時代のDX-485型とシャーシが共通であることがわかる。中身が標準化され、キャビネットの違いでのみ差別化していた製品の作り方がよくわかる。

(所蔵No.m11183) 戸井田コレクション

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DX-480型 2バンド5球スーパー 1960-61年 5,950円

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 35W4, 10cm Permanent Dynamic Speaker

2バンド型としては松下のラインナップの中でも最も低価格のモデル。低価格のモデルといってもイヤホン端子は付いている。コストダウンのため、垂直型シャーシが採用されている。

(所蔵No.11257)

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PANASONIC MODEL 748 輸出用AM-FM5球スーパー 1963年頃

TUBES:17EW8 12BE6 12BA6 12AL5 12AV6 50C5, BC: 540-1600kc, FM: 88-108Mc, 10cm Permanent Dynamic Speaker (MATUSHITA P-420RW), AC/DC 117V

DX-480型と共通のキャビネットを使った対米輸出用のモデル。国内向けの短波の代わりにFMとなっている。また、ナショナルが使えないためにパナソニックブランドを使用している。アメリカの安全規格に対応するため、裏蓋を外すと電源コードが抜ける構造になっている。このモデルは1964年に電源とFMのバンドを国内向けとしたEF-650型 「パナソニックFM」として国内販売された。

(所蔵No.11456)

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DX-485型 2バンド5球スーパー 1960年 7,000円

  

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 35W4、Permanent Dynamic Speaker

中級の2バンド5球スーパー。標準的な構成で10cmスピーカ2個を駆動する。ステレオの流行に合わせて、このような2スピーカのラジオが流行した。スピーカはパラになっているだけである。構造を簡単にするためシャーシは垂直に配置された平板1枚となっている。同じカタログに掲載されているDX-475型とシャーシがと共通であることがわかる。中身が標準化され、キャビネットの違いでのみ差別化していた製品の作り方がよくわかる。

掲載誌:無線と実験 1960.6

(所蔵No.11251)

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DX-365型 2バンド5球スーパー 1960年 8,000円

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 35W4、Permanent Dynamic Speaker

中級の2バンド5球スーパー。標準的な構成で10cmスピーカ2個を駆動する。ステレオの流行に合わせて、このような2スピーカのラジオが流行した。スピーカはパラになっているだけである。構造を簡単にするためシャーシは垂直に配置された平板1枚となっている。DX-485型の上位機種になり、こちらには、下位機種にない音質調整が付く。

(所蔵No.m11028) 旧ふくやまラヂオ博物館コレクション

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DX-410型 5球スーパー 1960年 4,980円

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 30A5 35W4, BC: 535-1605kc, 10cm P.D.SP (National P-409RA)

当時のナショナルラジオの中で最も安価な中波専用モデル。輸出用モデルとして、DU-401型があった。裏蓋やラベルの表記が日本語で、100Vに対応した真空管が使われているほか、輸出用と国内用に大きな違いはない。この機種は、コストダウンのためにプリント基板が採用され、自動組立機で生産されたという。そろそろ日本が人件費の安さだけで勝負できなくなりはじめたということだろう。ボリュームと同調つまみしかないシンプルなセットだが、パーソナル・ユースを考慮しているためか、イヤホン端子は備えている。日本短波放送の人気で2バンド型が売れたためか、中波のみのこの低価格モデルは短期間でカタログから落とされた。

掲載誌:無線と実験1960.4(DX-410)

(所蔵No.11A028)  

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 DU-401A型 5球スーパー(輸出用) 1960年

 

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 50C5 35W4, BC: 535-1605kc, AC117V 50/60c/s

当時のナショナルラジオの中で最も安価な中波専用モデル。ここで紹介するDU-401型は120V地域向けの輸出用モデルである。国内向けにはマークや真空管のヒータ電圧が異なるほぼ同じものがDX-410型として4,950円で販売された。この機種には、「Panasonic」ではなく「National」ブランドが使われ、アメリカの法規に適合していない部分があることから、台湾など北米以外の117V地域向けと思われる。この機種は、コストダウンのためにプリント基板が採用され、自動組立機で生産されたという。

(所蔵No.m11015) 旧ふくやまラヂオ博物館コレクション

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GX-430型 2バンド5球スーパー 1961-62年 7,750円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

2スピーカ型の典型的な5球スーパー。背面までケースに覆われたデザインが採用されている。日本製ラジオが対米輸出されるようになり、アメリカの安全基準に合わせて容易に裏蓋が外れない構造が採用されるようになった。松下はこのデザインを「全面スタイル」と呼んだ。

本機は、ダイヤル指針が脱落している。

(所蔵No.m11015) 長野市、草間様寄贈

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GX-230型 2バンド5球スーパー 1961-62年

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

ごく標準的な2バンドトランスレス5球スーパー。12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4 で10cmスピーカを駆動する。垂直型のシャーシを使用。

(所蔵No.11654)

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RE-124型 5球スーパー 1964年

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

真空管ラジオとして最後期の製品の一つ。NATIONAL PANASONIC ブランドを使用している。安価な中波専用5球スーパーである。プリント基板、バーアンテナを使用し、直結のツマミの位置を合わせるために基板を斜めに配置している。このようなレイアウトは同時期のアメリカ製の廉価ラジオに良く見られた。最も廉価版のラジオといってよい。 

(所蔵No.11419)

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RE-750D型 FM-AM 5球スーパー 1964-67年 8,900円(1964), 9,800円(1967)

  

TUBES: 17EW8 12BE6 12BA6 12AV6 30A5

最後期の5球スーパーの一つ。書体は後のものと異なるが輸出用のパナソニックブランド併記となり、短波は外されて現在でも普通に見られるFM-AMとなっている。真空管式だが、FM検波と整流にはダイオードが使われている。バーアンテナにプリント基板という、トランジスタラジオの技術が使われている。また、FMマルチプレックスアダプタ端子と録音出力端子が設けられている。

(所蔵No.11086)

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シャープ製品  早川電機工業(株)


UC-102型 2バンド5球スーパー 1962年頃

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-35C5-35W4

少し大きめの中級5球スーパー。イヤホン端子、ピックアップ端子を備える。垂直型シャーシで合理的な構造になっている。

(所蔵No.11436)

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UK-70型  2バンド5球スーパー 1963年 

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-35C5-35W4

真空管ラジオとしては最後期の普及型5球スーパー。12BE6-12BA6-12AV6-35C5-35W4の構成で自社製10cm パーマネント・ダイナミック 10P-46F型を駆動する。イヤホン端子を備えるが、ピックアップ端子はない。垂直型シャーシで合理的な構造になっている。

(所蔵No.11248)

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東芝製品 東京芝浦電気(株)


「かなりやZS」 2バンド5球スーパー 1961年 6,200円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, BC:535-1605kc, SW: 3.9-12Mc

この頃、ステレオの流行によってモノラルのラジオやテレビにも2スピーカのモデルが流行した。このセットは、一見2スピーカ式のように見えるが、実はスピーカは片側にしかない。カタログには「ステレオスタイル」とある。コストダウンのためであろうが、商道徳という点でいかがなものだろうか。キャビネットを裏から見ると、片側のスピーカの取りつけねじの位置に、取りつけボスの跡らしき形状が見られる。本来は2スピーカ式として設計されたもののように思われる。シャーシは、整流管がACコードと反対側の、バリコンのすぐ横にあるという奇妙な配置となっている。

(所蔵No.m11014) 旧ふくやまラヂオ博物館コレクション

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5YC-491型「かなりやKS」 2バンド5球スーパー 1960年 5,500円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, 12X8cm Permanent Dynamic Speaker

標準的な回路、サイズの2バンド5球スーパー。東芝は鳥の名前を、鳥のサイズとラジオのサイズを合わせて命名されていた。小型のプラスチックラジオは「かなりや」であった。ちなみにサイズが大きくなると「うぐいす」「かっこう」「めじろ」となった。水色、黒のバリエーションが存在した。

(所蔵No.m11182) 戸井田コレクション

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5YC426型「かなりやGS」 2バンド5球スーパー 1961年頃

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, Permanent Dynamic Speaker

標準的な回路、サイズの2バンド5球スーパー。東芝は鳥の名前を、鳥のサイズとラジオのサイズを合わせて命名されていた。小型のプラスチックラジオは「かなりや」であった。ちなみにサイズが大きくなると「うぐいす」「かっこう」「めじろ」となった。平凡な回路だが、キャビネットは当時の現代建築を思わせる個性的なデザインである。

(所蔵No.11266)

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5YC-608型「かなりやQ」 2バンド5球スーパー 1962年 5,300円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, BC:535-1605kc, SW: 3.9-12Mc

1962年の東芝のラインナップの中でもっとも安価なモデル。ごく平均的で平凡なトランスレス5球スーパーである。デザインもごく平凡でこの時代のラジオの代表的なデザインといってよい。シャーシが同じであることから、かなりやKSのモデルチェンジと考えられる。アイボリー、グレーのカラーバリエーションが確認されている。

(所蔵No.m11010) 旧ふくやまラヂオ博物館コレクション

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5YC-556型「かなりやPS」 2バンド5球スーパー 1962年 6,300円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, BC:535-1605kc, SW: 3.9-12Mc

この頃、ステレオの流行によってモノラルのラジオやテレビにも2スピーカのモデルが流行した。これは、2スピーカ式のラジオの中では最も小型のモデルである。

(所蔵No.m11011) 旧ふくやまラヂオ博物館コレクション

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7FM-10型 FM付7球3バンドスーパー 1962-63年 14,800円

 

TUBES: 12DT8-12DT8-12BA6-12BE6-12BA6-12AV6-30A5
DIODE: 1N60, Se Rectifier

FM付の比較的大型のプラスチックラジオ。FMのバンドは現在と同じ76-90Mcとなっている。真空管式だが、FM検波用の1N60および電源整流にセレン整流器を使用している。

(所蔵No.11630)

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ゼネラル製品    八欧電機(株)


MB201L/R型 ステレオ用5球スーパー (1962年頃)

 
(左)MB201L(Lch用) (右)MB201R(Rch用)
 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

回路的には特徴のない5球スーパーだが、左右対象になったL型とR型が用意されている。このセットは中波2波を用いるステレオ放送用ラジオである。Rch用は2バンドでレコードプレーヤ用のコンセントが付いている。L用は中波のみのシンプルな仕様となっている。キャビネット、シャーシは共通の部材で作れるように工夫されている。

中波2波ステレオ放送はNHK第1、第2など2波を同時に用いてL/Rの信号をそれぞれの電波に乗せて送信し、受信側はラジオを2台用意して聴取するというものである。1954年に「立体音楽堂」として定期番組が開始され、民放2つが共同で放送するものやテレビ、ラジオの同時ステレオなどいろいろな試みがなされたが、FMステレオ放送が本格的に開始されることでその役目を終えた。ステレオ電蓄やアンプには2組のAMチューナを備えたものが良く見られたが、小型ラジオのステレオは珍しい。

L型のキャビネット後部に破損が見られる。本機はセットで見つかったものではなく、別々に入手した。単独で販売されていたものと思われる。

(所蔵No.11447/11759)

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5MA-826型 2スピーカ・2バンドハイファイ5球スーパー 1962年

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

プラスチックラジオとしては大型のラジオ。ステレオを意識した2スピーカ構成。ごく普通の構成である。長いパネルに合わせて複雑なシャーシの構造になっている。キャビの天板の裏に銀紙を貼ってアンテナとしている。

(所蔵No.11735)

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6MA246型 2スピーカ・2バンドハイファイ5球スーパー 1962年頃

 

TUBES: 12BE6-12BA6-32A8-32A8-6ME10
半導体: 1N34(検波)、HR24(整流)

幅50cmもある大型のプラスチックラジオ。ステレオを意識した2スピーカ構成である。出力はプッシュプルになっていて、目いっぱいのサイズの楕円コーンスピーカを駆動する。パネルにも表示があるがハイファイを意識したプラスチックラジオである。

右端の大きなツマミはオリジナルではない。

(所蔵No.11508)

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サンヨー製品 三洋電機(株)


 SF-21型 2バンド5球スーパー 1960年 5,700円

 

TUBES: 12BE6 - 12BA6 - 12AV6 - 30A5 - 35W4

最も安価な5球スーパーの一つだが、ピックアップ端子などの最低限のアクセサリは付いている。デザインは無難にまとめられた典型的なものといえる。パネルにパーソナルスーパーとあるように2台目需要を見込んだ製品である。低コストにできる垂直型シャーシを採用している。

(所蔵No.11069)

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 SF-41型  2バンド5球スーパー 1962年 7,300円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

中級の2バンド5球スーパー。ステレオの流行に合わせて、このような2スピーカのラジオが流行した。スピーカはパラになっているだけである。この頃には対米輸出が盛んになっていた。アメリカの安全基準に合わせてキャビネットを外すとACコードが抜ける構造になっている。

(所蔵No.11079)

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ビクター製品 日本ビクター(株)


5A-2206AB型 2バンドトランスレス5球スーパー 1960年 7,100円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-35C5-35W4

ビクターの小型トランスレス5球スーパー。同社としては低価格の商品だが、他社と比べると高めである。

(所蔵No.11141)

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5A-245 SCHOOL RADIO 2バンド5球スーパー 1965年

 

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4, Permanent Dynamic Speaker

学校放送用の5球スーパー。回路はごく普通のものだが、録音出力、外部スピーカ端子を備える点が家庭用のセットと異なる。家庭用のセットよりスピーカが大きく、キャビネットも分厚く、丈夫に作られている。本機は実際に小学校で使われていたらしく、裏蓋に購入年と学級名が記入されている。

テレビによる教育放送が普及してからはラジオによる学校放送は主流ではなくなり、ラジオの教育放送は語学講座や補習など、個人向けの番組中心となった。このセットは、真空管ラジオとしても最後期のものであり、ラジオが教育放送の中心であった最後の時代のものでもある。

(所蔵No.11642)

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コロムビア製品 日本コロムビア(株)


型番不明 2バンド5球スーパー 1962年頃

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

コロムビアの2バンドトランスレス5球スーパー。標準的な構成だが、安全に配慮して裏蓋を持たない構造になっている。ポータブルではないが、背面に持ち手になるくぼみが造られ、移動しやすいデザインになっている。

本機は表示が失われているため型番が不明である。

(所蔵No.11286)

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日立製品 (株)日立製作所


S-541型 2バンド5球スーパー 1965年頃

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-30A5-35W4

真空管ラジオ最後期の5球スーパー。HITACHIのロゴが新しくなっている。同社はこの後、少し小型のトランジスタ化されたルームラジオを継続販売する。

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三菱製品 三菱電機(株)


6P-616型 FM付6球3バンドスーパー 1963年頃

 

TUBES: 17EW8 - 12BA6 - 12BE6 - 12BA6 - 19T8 - 30A5

FM付の3バンドスーパー。FM検波と整流にはダイオードが使われている。この頃になると、小型のプラスチックセットにもFM付のものが増えてくる。

(所蔵No.11347)

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オンキョー製品 大阪音響(株)


 OS-195型 2バンド5球スーパー 1966-67年 5,800円

 

TUBES: 12BE6-12BA6-12AV6-35C5-35W4

スピーカで知られるオンキョーの2バンドトランスレス5球スーパー。オーディオメーカらしい特徴は特に無い。この時代のオンキョーは、家電メーカを夢見ていたらしく、一般向けのテレビ、ラジオを生産していた。特にテレビの生産にこだわり続けたことが後年経営危機を迎える原因となった。最後まで生産された5球スーパーの一つである。現在と同じミニプラグのイヤホン端子と、ピックアップ端子を備える。

(所蔵No.11259)

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富士電機製品 富士電機製造(株)


TRV-352型 FM付3バンド6球スーパー 1963年頃

 

TUBES: 17EW8 - 12BE6 - 12BA6 - 12BA6 - 12AV6 - 30A5, BC:535-1605kc,SW:3.8-12Mc,FM:76-90Mc
Diodes: 2-1S446 SM-150a

1960年代に家電に進出した富士電機のFM付トランスレススーパー。FM検波と電源整流にはダイオードが使われている。同調指示にはマジックアイではなく、ランプが使われている。同社は家電に進出したものの販売力が弱く、1970年代には撤退することになる。

(所蔵No.11166)

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その他のメーカー


ECHO 5球スーパー メーカ不明 1961-64年頃 (輸出用)

 
初期型?

 
後期型?

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 50C5 35W4

対米輸出用の小型5球スーパー。真空管の構成は一般的なものだが、周波数変換、中間周波段は非同調となっている。このためバリコンは単連、IFTは1個だけという簡略化されたものである。セット本体は日本製だが、真空管はアメリカ製のものが使われている。このような小型の5球スーパーは輸出用として多く作られたが、一部はラジオ雑誌の広告などを通じて国内向けにも販売された。この機種は、デザインやシャーシ構造が異なる2種類が確認されている。

(所蔵No.11990 / 11940)

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President 5球スーパー メーカ不明 1964年頃

  

TUBES: 12BE6 12BA6 12AV6 35C5 35W4

安価な小型5球スーパー。真空管の構成は一般的なものだが、周波数変換、中間周波段は非同調となっている。この簡略化の欠点をバーアンテナの採用で補っているように思われる。このためバリコンは単連、IFTは1個だけという簡略化されたものである。このような小型の5球スーパーは輸出用として多く作られたが、一部はラジオ雑誌の広告などを通じて国内向けにも販売された。

(所蔵No.11940)

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