放送協会認定受信機写真
Approved Radio by Nippon Housou Kyokai
放11092号 ヘルメス25R型 大阪無線(株) (1938.8.22認定) 35.00円
Approved No. 11092 Hermes Model 25R 4tube Regenerative Receiver Osaka Radio., Co., Ltd. 22/08/1938 JPY 35.00
TUBES: 24B-26B-12A-12F, Magnetic Speaker
四極管検波の4球受信機。57,56が普及する以前の標準的な再生式受信機。トランス結合で、金属フレームマグネチックを使用。回路は普及品のものだがキャビネットは大型で仕上げは高級である。この認定番号のセットは、1937年の24型から始まった。24型には縦型のH型と横型のR型の2種類があった。縦型は1938年に落とされ、横型のR型のみが25型にモデルチェンジされた。24R型はヨーロッパのセットを思わせるモダンなデザインだったが、25R型では簡素化された平凡なデザインになってしまった。それでも日本楽器製のキャビネットの仕上げは良好で、「ヘルメス高級ラヂオ」の銘板が日本楽器の銘板と並んで誇らしげに付けられている。ヘルメスらしい高級感のあるセットを作れた最後の時代のものといえる。
この機種には、このダイヤルが直結のタイプの他に、減速機構があってツマミが下寄りについてダイヤルが長方形のモデルも確認されている。局型123号のデザインの変化から類推すると、この直結のタイプが後期型と思われる。
(所蔵No.11281)